こころが疲れた日に|血糖のゆらぎを小さくする食べ方
こころが疲れている日は、食事のことまで考える余裕がなくなることがあります。
料理をする気力がない。
買い物に行くのも面倒。
甘いものが欲しくなる。
夜に食べすぎてしまう。
逆に何も食べたくない。
そんな日があっても大丈夫です。
こころが疲れているときに必要なのは、完璧な食事ではありません。
まず意識したいのは、
血糖のゆらぎをできるだけ小さくする食べ方
です。
血糖値が急に上がったり下がったりすると、眠気、だるさ、イライラ、不安感、集中力低下につながることがあります。
今回は、こころが疲れた日に取り入れやすい、血糖のゆらぎを小さくする食べ方についてお伝えします。
・こころが疲れた日に食事が乱れやすい理由
・血糖のゆらぎを小さくする食べ方
・甘いものとの付き合い方
・たんぱく質、食物繊維、必要な栄養素の足し方
・コンビニや家にあるものでできる6割メニュー
まず、自分を責めない
こころが疲れている日に、食事が乱れるのは自然なことです。
ストレスがかかると、脳はすぐにエネルギーになるものや、安心感を得やすいものを求めることがあります。
甘いもの、脂っこいもの、味の濃いものが欲しくなるのは、意志が弱いからではありません。
まずは、
「今日は疲れているんだな」
と気づくことから始めてみましょう。
そのうえで、できそうな範囲で血糖の波をゆるやかにする工夫を取り入れていきます。
まず大切なこと
こころが疲れている日に食事が乱れるのは、意志が弱いからではありません。
「今日は疲れているんだな」と気づいて、できる範囲で整えれば大丈夫です。
血糖のゆらぎが大きくなりやすい食べ方
こころが疲れている日は、次のような食べ方になりやすいことがあります。
・朝食を抜く
・昼食を軽く済ませすぎる
・空腹のまま甘いものを食べる
・パンや麺だけで済ませる
・夜遅くにまとめて食べる
・甘い飲み物を何度も飲む
これらが続くと、血糖値が急に上がったり下がったりしやすくなります。
血糖の波が大きくなると、食後の眠気、だるさ、イライラ、集中力低下を感じやすくなることがあります。
血糖の波が大きくなりやすい例
・朝食を抜く
・空腹のまま甘いものだけを食べる
・パンや麺だけで済ませる
・甘い飲み物を何度も飲む
・夜遅くにまとめて食べる
当てはまっても責めなくて大丈夫です。まずは1つだけ整えてみましょう。
だからこそ、こころが疲れている日は、難しい食事管理よりも、
血糖の波を大きくしないこと
を目標にしてみましょう。
コツ1. 空腹のまま甘いものだけを食べない
甘いものが欲しくなる日もあります。
甘いものを完全に禁止する必要はありません。
ただし、空腹のまま甘いものだけを食べると、血糖値が急に上がりやすく、その後に急に下がることがあります。
その結果、眠気、だるさ、また甘いものが欲しくなる、という流れにつながることがあります。
おすすめは、
・食後に少量楽しむ
・ヨーグルトやナッツと一緒に食べる
・飲み物は無糖にする
・大袋ではなく小分けを選ぶ
・最初の1〜2口をゆっくり味わう
という方法です。
甘いものを「食べてはいけないもの」にするのではなく、
血糖の波を大きくしにくい形で楽しむことを意識してみましょう。
甘いものが欲しい日の工夫
・食後に少量楽しむ
・ヨーグルトやナッツと一緒に食べる
・飲み物は無糖にする
・大袋ではなく小分けを選ぶ
・最初の1〜2口をゆっくり味わう
コツ2. たんぱく質を少し足す
こころが疲れている日は、食事が糖質中心になりやすいことがあります。
パンだけ。
おにぎりだけ。
麺だけ。
お菓子だけ。
そんなときは、たんぱく質を少し足すことを意識してみましょう。
たんぱく質を一緒にとることで、血糖値の急激な上昇を抑える助けとなる可能性があります。また、食後の満足感が続きやすくなります。
取り入れやすい食品は、
・ゆで卵
・納豆
・豆腐
・サラダチキン
・ツナ
・魚の缶詰
・ヨーグルト
・チーズ
・無調整豆乳
などです。
たんぱく質は、からだを作る材料になるだけでなく、
気分や睡眠に関わる神経伝達物質の材料にもなります。
コツ3. 食物繊維を少し足す
血糖のゆらぎを小さくするためには、食物繊維も大切です。
食物繊維は、糖の吸収をゆるやかにする助けになります。
とはいえ、疲れている日に野菜料理をたくさん作る必要はありません。
簡単に足せるもので大丈夫です。
たとえば、
・カット野菜
・冷凍野菜
・具だくさん味噌汁
・海藻
・きのこ
・トマトやきゅうり
・もち麦や雑穀入りごはん
・冷やしたご飯や麺類など
・難消化性デキストリン(粉末状の水溶性食物繊維)を液体に溶かして摂取
などです。
「野菜を完璧にとる」ではなく、
いつもの食事に少し足すくらいで十分です。
コツ4. 主食は抜きすぎず、量と組み合わせを整える
血糖が気になると、ごはんやパンを完全に抜こうとする方もいます。
しかし、主食を極端に抜くと、後から強い空腹感がきて、甘いものや夜の食べすぎにつながることがあります。
大切なのは、主食をゼロにすることではなく、量と組み合わせを整えることです。
たとえば、
・おにぎりだけでなく、ゆで卵を足す
・パンだけでなく、ヨーグルトを足す
・麺だけでなく、豆腐や野菜を足す
・夜遅い日は主食を少なめにする
・白米にもち麦や雑穀を混ぜる
という工夫があります。
主食の糖質は、からだと脳のエネルギー源です。
抜きすぎず、組み合わせを整えていきましょう。
こころとからだを支える栄養素は、どれか1つだけを大量にとるより、毎日の食事の中で少しずつ整えることが大切です。
まずは、たんぱく質・食物繊維・鉄・ビタミンB群などを「足す」意識から始めましょう。
コツ5. 必要な栄養素を「少しずつ」意識する
こころとからだを支えるために、いくつか意識したい栄養素があります。
ただし、特定の栄養素だけでこころの不調を解決しようとする必要はありません。
栄養は、どれか一つを大量にとるよりも、毎日の食事の中で少しずつ整えることが大切です。
たんぱく質
たんぱく質は、筋肉、臓器、ホルモン、神経伝達物質の材料になります。
おすすめ食品:
・卵
・魚
・肉
・豆腐
・納豆
・ヨーグルト
・チーズ
・豆乳
・ツナ缶
・サバ缶
鉄
鉄は、酸素を全身に運ぶ働きに関わります。また、神経伝達物質合成酵素のはたらきを助けます。
不足すると、疲れやすさ、だるさ、集中しにくさにつながることがあります。
おすすめ食品:
・赤身肉
・魚
・あさり
・レバー
・卵
・大豆製品
・小松菜
・ひじき
※貧血が疑われる場合は、自己判断でサプリメントを増やすより、医療機関で確認することをおすすめします。
ビタミンB群
ビタミンB群は、糖質、脂質、たんぱく質をエネルギーに変える働きに関わります。また、神経伝達物質の合成を助けます。
おすすめ食品:
・豚肉
・卵
・納豆
・魚
・玄米
・大豆製品
・緑黄色野菜
・きのこ類
ビタミンC
ビタミンCは、ストレス時に消耗しやすい栄養素のひとつであり、神経伝達物質の合成をサポートする働きもあります。
また、鉄の吸収を助ける働きもあります。
おすすめ食品:
・キウイ
・いちご
・みかん
・レモン
・ブロッコリー
・パプリカ
・じゃがいも
・小松菜
ビタミンD
ビタミンDは、骨の健康だけでなく、免疫やこころの健康との関わりも研究されている栄養素です。
日光を浴びることで体内でも作られますが、室内で過ごす時間が長い方や、日光を浴びる機会が少ない方は不足しやすい場合があります。
おすすめ食品:
・鮭
・サバ
・イワシ
・サンマ
・卵
・きのこ類
・干ししいたけ
日中に少し外に出て光を浴びることも、生活リズムを整えるうえで役立ちます。
カルシウム
カルシウムは、骨や歯の材料になるだけでなく、筋肉の収縮や神経の働きにも関わります。
おすすめ食品:
・牛乳
・ヨーグルト
・チーズ
・小魚
・豆腐
・厚揚げ
・小松菜
・切り干し大根
マグネシウム
マグネシウムは、エネルギー代謝や筋肉、神経の働きに関わるミネラルです。
豆類、海藻、ナッツ、未精製の穀類などを意識すると取り入れやすくなります。
おすすめ食品:
・納豆
・豆腐
・大豆製品
・海藻
・ナッツ類
・玄米
・雑穀
・ごま
・きなこ
亜鉛
亜鉛は、味覚、免疫、ホルモン、たんぱく質、神経伝達物質の合成などに関わるミネラルです。
食欲が落ちているときや、食事量が少ない日が続くと、不足しやすくなることがあります。
おすすめ食品:
・牡蠣
・赤身肉
・魚
・卵
・チーズ
・納豆
・高野豆腐
・ナッツ類
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は、青魚などに多く含まれる脂質です。炎症反応の調整に関わり、神経細胞膜の柔軟性を保つことで、神経伝達がスムーズに行われる環境づくりを支えます。
日々の食事の中で、魚を取り入れる機会を増やすことがおすすめです。
おすすめ食品:
・サバ
・イワシ
・サンマ
・鮭
・ツナ
・くるみ
・えごま油
・アマニ油
食物繊維
食物繊維は、血糖の上昇をゆるやかにする助けになります。
腸内環境を整えるうえでも大切です。腸は脳と自律神経やホルモンでつながり、腸内環境が整うと神経伝達物質の生成や炎症の抑制を助け、心の安定につながります。
おすすめ食品:
・野菜
・海藻
・きのこ
・豆類
・もち麦
・オートミール
・雑穀
・果物
こころが疲れた日の6割メニュー例
完璧でなくて大丈夫です。
たとえば、こんな組み合わせでも十分です。
コンビニで選ぶなら
・おにぎり
・ゆで卵
・味噌汁
または、
・もち麦おにぎり
・サラダチキン
・海藻スープ
家にあるもので済ませるなら
・ごはん
・納豆
・インスタント味噌汁
または、
・冷凍ごはん
・サバ缶
・冷凍野菜入り味噌汁
食欲が少ない日なら
・ヨーグルト
・バナナ
・温かい飲み物
または、
・豆腐
・スープ
・パン
甘いものが欲しい日なら
・甘いものは食後に少量
・飲み物は無糖
・ヨーグルトやナッツを一緒にする
大切なのは、今の自分にとって無理がないことです。
6割メニューの組み立て方
こころが疲れている日は、完璧な献立を考えなくて大丈夫です。
まずは、次の3つのうち「2つ」そろえば合格にしましょう。
- エネルギーになるもの
ごはん、おにぎり、パン、バナナ、オートミールなど - たんぱく質になるもの
卵、納豆、豆腐、魚、肉、ヨーグルト、チーズ、豆乳など - 温かいもの・食物繊維になるもの
味噌汁、スープ、カット野菜、冷凍野菜、海藻、きのこなど
たとえば、おにぎり+ゆで卵だけでもOK。
ヨーグルト+バナナだけでもOK。
ごはん+納豆+味噌汁なら十分です。
「ちゃんと作る」より、「血糖の波を大きくしすぎない組み合わせ」を目指しましょう。
まとめ
こころが疲れた日に意識したい食べ方は、以下です。
- 自分を責めない
- 空腹のまま甘いものだけを食べない
- たんぱく質を少し足す
- 食物繊維を少し足す
- 主食は抜きすぎず、量と組み合わせを整える
- 必要な栄養素を少しずつ意識する
こころが疲れている日に必要なのは、完璧な食事ではありません。
血糖のゆらぎを少し小さくして、自分を支える食べ方です。
6割できたら十分、という気持ちで整えていきましょう。
強い気分の落ち込み、食欲不振、不眠、日常生活への支障が続く場合は、無理をせず医療機関や専門家に相談してください。
食事はこころの健康を支える一部ですが、必要な治療や支援の代わりになるものではありません。
また、貧血や栄養不足が心配な場合、自己判断でサプリメントを増やすのではなく、医療機関で相談することをおすすめします。
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